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決算資料を見ていろいろ考察するBlog

経営指標 EBITDAについて

企業価値を正しく理解するために、
経営指標で使われる用語に注目して調べてみました。

今回はEBITDAについて見てみます。

意味

Wikipediaによると

EBITDA(earnings before interest, tax, depreciation, and amortization)は、財務分析上の概念の一つ。税引前利益に、特別損益、支払利息、および減価償却費を加算した値である。損益計算書上に表示される会計上の利益ではない。2000年前後には財務指標として広く利用されていたが、2002年のワールドコム破綻の際に、指標としての欠点が問題となった。

ja.wikipedia.org

指標としての欠陥が問題とあるので、この指標を使うにあたっては注意が必要そうです。

何が問題なのか?

利益に減価償却がプラスされるのであれば、極端な話だと借り入れをして設備投資を大きくしたり、かかる費用に関して資産として計上すれば、営業利益が上がってなくても数値が増えてしまいます。
このように、会計基準に基づかない指標なので、EBITDAを水増しして株価を上げたりした問題があったようです。(アメリカの通信事業者・ワールドコム 2002年に経営破綻した。)

グロービスからはこんな記事も。

気をつけたい点もあります。EBITDAはいわば「投資対効果」の「効果」の部分しか表していません。効果を得るために必要な設備投資や運転資本の増加などの投資額は反映(控除)されていません。また、EBITDAは営業キャッシュ・フローの簡易版とは言っても、支払利息や税金は控除されていません。これらは会社が事業を継続していくためには必要不可欠です。したがって、EBITDAのみをもって会社のおカネを生み出す力と判断するのは早計と言えるでしょう。

参考 
EBITDAって何?計算方法やメリット、留意点まとめ | GLOBIS 知見録

結論

EBITDAについては、それだけを単純に見て会社同士を比較するのはかなり危険な気もするので、実際に内訳を細かく見るべき。


感想

この指標を使っている会社もあるので、それがどんな目的で使われているのか、どのくらいの企業に使われているのかなど調べて追記したい。